アドラー心理学入門

アドラー心理学⑮ありのままの自分を受け入れると、他人を仲間と思える

自己受容

 

今日のポイント

自分を受け入れる

 

【 他人より劣る自分を素直に受け入れる 】

この行動は、アドラー心理学を実践する上で
非常に重要です。
 

理由は3つあります。

劣等感を味方につけられる
横(ヨコ)の関係での生き方に必要
共同体感覚の重要なパート

 
結論から言うと自分を受け入れるというのは、
『自分を更新する』という事です。

最新の状態にアップデートするという事です。
 

なるべく分かりやすく解説していきます。

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YOUTUBE【ゆっくり解説】

 

 

今の自分が本当の自分

本当の自分

 

さあ、いよいよアドラー心理学の最終目標・共同体感覚の話に入るよ。
まず最初はこの話からね。
「ありのままの自分を受け入れる」

 

共同体感覚

 

他人との接し方を『競争』から『対等』に切り替えて、

最終的に『共同体感覚』を身に付けるために必要な行動だよ。

『縦の関係』から『横の関係』に、生き方を切り替えるってやつね。
そのとおり。

共同体感覚を身に付ければ、人生の問題に立ち向かっていく勇気を補充できるんだ。

 

共同体感覚
アドラー心理学⑦共同体感覚は人生に立ち向かう勇気を補充する

続きを見る

 

アドラー心理学では何をするにしても勇気が必要になるから、それを補充する行動は一番大事かもしれないわね。
たしかにね。
アドラー心理学が「勇気の心理学」と呼ばれるのも納得だよね。
結局、ありのままの自分を受け入れるというのはどういう行動なの?
結論から先に言うよ。

ありのままの自分を受け入れる

この行動は、過去の自分にも、未来の自分にも逃げずに、

「今の自分」「本当の自分」だと認めることなんだ。

いきなり来たわね。わかりやすいように、何かに例えて教えてよ。
ちゃんとわかるように説明するよ。

例え話に入る前に、過去や未来より『今』が一番大事だ、ということを理解してもらわないとね。

 

「今」が一番大事

今

 

‥‥わたしは『今』より『未来』の方が大事だと思うけど‥‥
だいたいみんなそう考えるよね。

でも、きみが生きている、この目の前にある現実の世界。

これは『今』しかないんだ。

人間は『過去』や『未来』を生きることはできないからね。 

それは認めるわ。

タイムマシンでも使わない限り、過去や未来を生きることなんて出来ないわよね。

タイムマシンを使って過去や未来に行けたとしても、着いた瞬間が『今』になるから同じことだよね。
・・・たしかにそうね。

どの時代にタイムスリップしても、そこに居る自分にとっては過去でも未来でもなくて『今』になるわね。

君が存在しているのはなんだ。

人間が生きているのはだけで、

人間はしか生きられない。

ここまでは同意してもらえるかな?

そうね。

昨日の自分や、明日の自分を動かすことはできないんだから、自分が動けるのはしかないわね。

つまり僕はこう言いたいんだ。

過去はきみの頭の中に
「記憶」として存在するだけで、

未来はきみの頭の中で作られた
「想像」でしかない。

なんか小難しい哲学っぽい話ね。
ここは重要なポイントだから、ぜひ乗り越えてほしいんだ。
まぁ、理解はできるわよ。

過去の自分なんて記憶の中にしか居ないし、未来の自分は想像の世界にしか居ないわ。

この世に、自分はひとりしか存在しないんだから。

ありがとう。ここまでを理解してもらえたら本題に入れる。

自分を受け入れるという話を、テストの点数で例えてみるよ。

 

YOUTUBE【ゆっくり解説】

 

 

悪い点数を受け入れる話

悪い点数

 

わかりやすく、お願いね。
当然そのつもりだよ。

過去に、テストで80点を取っていたとしても、今50点だったら、本当の自分は50点だと考える。

これが自分を受け入れるということだよ。

・・・

たしかに過去はただの記憶かもしれないけど、ずっと80点だったのはさすがに事実だと思うわ。

ずーっと80点を取ってきて、今回だけ50点だったのに、50点が『本当の自分』だと考えないといけないの?

そうだね。過去に80点を取り続けていたのは事実かも知れないね。

でも80点だった過去の自分が『本当の自分』だとすると、

今、目の前にある50点の答案は「まちがい」ということになってしまうよね。

今回だけ、たまたま悪い点数だったと考えるとそうなるかもね。
でも「まちがい」じゃない。

50点の答案が最新の事実なんだ。

50点を取った今の自分を否定して
80点を取っていた過去の自分を、
『本当の自分』だと考える‥‥

これは目の前の現実から目をそらして、過去に逃げる生き方だ。

目の前の現実から逃げたいから、過去の自分が本当の自分だと思い込もうとする‥‥

劣等感の話の時に、似たようなのがあった気がするわ。

『悪い劣等感』の話だね。
この場合は劣等感で考えるとどうなるの?
80点だったら劣等感を感じないけど、50点だったら劣等感を感じて逃げたくなる、という事だろうね。
・・・
劣等感を感じた時に、劣った自分を受け入れられない場合は、

逃げたり、強がったりして、悪い劣等感に発展してしまう。

それは覚えてるわ。
過去に逃げる劣等感

この場合は『劣等コンプレックス』の図を見てみよう。

 

 

劣等コンプレックスの図

この図に当てはめて説明しよう。

目的地が80点で、現在地が50点ということになるね。

 

階段
アドラー心理学⑬【良い劣等感】と【悪い劣等感】のイメージ図

続きを見る

 

80点の自分だったら、他人理想の自分と同じレベルだから劣等感を感じないということね?
そうだね。

それが50点を取ってしまったら、現在地が50点になってしまう。

同じレベルだと思っていた友達が、急に自分より上になる。

50点の現在地にいる自分を受け入れられないから、言い訳して逃げるということだね。

「今までずっと80点だった」という過去に逃げ込むのね。
そうそう。この場合だと、

「今までずっと80点だったから、自分の本当の実力は80点なんだ」

「今回は運が悪かっただけだ」

そんな『言い訳』や『嘘の原因』を作りだすんだね。

その『言い訳』や『嘘の原因』を使って、逃げる自分を正当化するって話だったわね。
そのとおりだね。

友達から「何点だった?」って聞かれたら、

「部活の大会前で勉強できなかったから、点数がとれなかったよ」

なんて言い訳するかもしれないね。

なるほどね‥‥

現実とは『今』のことで、今の自分を受け入れなかったら、現実を否定することになっちゃうのね‥‥

そうだね。

過去 にも 未来 にも逃げず、

の自分を素直に受け入れる。

これが『自己受容』だよ。

未来に逃げるというのはどういうことなの?
例えば友達からこう聞かれた時。

「オレは80点だったけど、お前は何点だった?」

その時に「80点だったよ」と嘘をついてしまうような場合だね。

自分は次のテストで、また80点取れるはずだ、と未来の自分の可能性に逃げるイメージだね。

それは『優越コンプレックス』ね。

50点の自分が恥ずかしいから、強がって80点の自分を演じる‥‥

今の自分は本当の自分じゃない!
本当は80点を取れるんだ!

そんな、未来に逃げる強がりだね。

過去に逃げる。
未来に逃げる。

このどちらにも共通してるのは、50点の『今の自分』を受け入れていないことだね。

「くやしいけど50点だったよ」って素直に言えるのが理想よね。
ありのままの自分を受け入れる人だったら、そう言うだろうね。

間違えたところを素直に教えてもらったり出来るから、他人を仲間だと感じやすいだろうね。

他人と競争する『縦の関係』で生きていると、50点を受け入れるのは負けになるから難しいわね‥‥
そう。自分と他人を比べる生き方では、素直に『今』を受け入れるのは難しいんだ。

ちなみに、きみはパソコンで文章を書いたりしてる?

なによ、突然。

 

受け入れるとは
「上書き」すること

更新ボタン

 

いいから教えてよ。
ワードやエクセルを使って、文章を書いたり表を作ったりしてるわよ。

それがどうかしたの?

文章や表を作ったら必ず「保存」するね?
当然するわね。

ファイルに変更を加えたときは、上書き保存をするわ。

変更前のファイルも後で必要になるかもしれないと思ったら、ファイル名を変えて、変更前と変更後のどちらも保存するわよ。

『自分を受け入れる』というのは、その上書き保存だと考えるとわかりやすいかもね。
・・・?
「自分の人生」というファイルは、この世にひとつしかないんだ。

だから名前を変えて古いのと新しいのを2つ保存しておく、ということはできない。

ファイルに変更があったら、上書きするしかない。

まあ、人生を『ファイル』に置き換えて考えたらそうなるわね。

私はひとつの人生しか生きられないからね。

50点を取った自分という最新情報が受け入れられない人は、

『80点の自分』を『50点の自分』で上書きするのが許せないからだと思わない?

・・・

『50点の自分』で上書きしたら、
『80点の自分』は消えてしまう。

まぁ、悔しくて上書き保存のボタンが押せない気持ちも分かるわ。

そうだよね。

でも最新の情報で上書きをしなかったら、嘘をついて生きることになるんじゃないかな?

当然、そうなるわね。

80点の自分のまま放っておいて「更新」しなかったら、50点の自分は隠しておかないとおかしなことになるわ。

良い言葉がでたね。
?   
今日の結論はそれだよ。

「ありのままの自分を受け入れる」

この行動は、最新の状態に自分を「更新」するということなんだ。

 

勇気をもって自分を更新する

勇気を振り絞る

 

自分を更新する‥‥?
過去でも未来でもなく、『今』の自分を本当の自分だと認める。

それは自分を更新することなんだ。

わかりにくかったら『過去の自分』を『今の自分』で上書きする、と考えればいいよ。

なるほど。

たしかに自分の情報を更新しなかったら、ずっと古い自分のままだわ。

そんな状態じゃあ『今の自分』を否定するしかないわね。

どんなに『今の自分』が嫌いでも、勇気を出して上書き保存のボタンを押すんだ。

過去未来他人がどうであろうと、今の自分が本当の自分だと認めて、自分の情報を更新するんだ。

過去に逃げずに、未来に先延ばしせずに、まずは今の自分の現在地をはっきり確定させるのね。
そのとおり。
それが『ありのままの自分を受け入れる』ということなんだ。
『ありのまま』というのは『今』なのね。
テストの点数が悪くても
仕事で失敗しても
老けても  太っても
禿げても  病気になっても
津波で家が流されても
大切な人を失っても
他人がずっと先を進んでいても

『今』が現実なんだ。

過去や未来はただの妄想や願望だ。

現実世界を生きる『今の自分』が、正真正銘、本当の自分なんだよ。

 

どうしても出来ない人は?

自分を受け入れられない女性

 

今日はこのあたりで終わりにして、続きは次回にしよう。
次回はどういう内容になるの?
どうしても自分を受け入れられない人への処方せんを話そうと思ってるよ。
ありのままの自分を受け入れると結局どうなるんだっけ?
劣等感が『良い劣等感』に変化して、努力しやすくなる。

心が折れにくくなる。

他人と競争する生き方から、他人と対等な生き方に切り替えるきっかけとなる。

つまり、ライフスタイル・性格を変える第一歩となる。

他人を仲間と思えるようになる。

共同体感覚につながる。

いろんな良いことがあるね。

特に他人を仲間と思えるようになるというのは、アドラー心理学の目標のひとつだね。

 

人生の目標

 

たしか共同体感覚を身に付けると、この目標を達成できるのよね。
よく覚えててくれたね。

自分を受け入れる『自己受容』ができるようになると、他人の価値観で競争させられる『縦の関係』から抜け出せるから、『自立する』という目標の達成にもつながるよ。

いよいよラストも近いわね。
劣等感から自己受容までの話が一番むずかしいんだ。

自己受容の話が終わったら、こんな哲学っぽい難しい話は出さずに済むと思うよ。

 

次回に進みます

健康を失った男性
アドラー心理学⑯現実を受け入れられない人はどうしたらいいの?

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