今日のポイント
「目的論」で自分を変える
「自分を変えたい」
これは多くの人の願いだと思います。
変えたいけど変えられない、と悩んでいる人は、
自分の『過去』に引っ張られている人です。
過去は終わったことなので変えられません。
変えられるのは「過去への解釈」です。
自分の過去を、どのように受け止めるかは
今のあなたの問題なので変えることが出来ます。
自分を変えたかったら、
過去ではなく今に注目しましょう。
アドラー心理学では次のように分類します。
過去に引っ張られる考え方を「原因論」
今の自分の目的によって、
行動を選択する考え方を「目的論」
考え方を原因論から目的論に切り替えれば、
自分を変えることが出来ます。
YOUTUBE【ゆっくり解説】
前回の内容

について話したけど覚えてる?
トラウマを克服したかったら、原因論で考えるのをやめて、目的論で考えようという内容だったわね。


もし今日の話につまづいたら、しっかり思い出しておこう。
前回の内容
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【前半】アドラー心理学と「トラウマ」★原因論と目的論
続きを見る

過去ではなくて、今の自分に関心を向けるためには、
原因論から目的論に、考え方を切り替える必要がある。
目的論で考えれば、自分を変えるための選択肢を増やすことができる。


「知る」ことなんだ。
生き方は選べる

どちらを選ぶかは自由だよ。


そんなふうに思っている人は、
「今までと同じ生き方」を
「選択」しているだけなんだ、と
「自覚」する必要があるんだ。
自分を変えられない人は「現状維持」を選択して生きている。
変わりたい人が一番選んではいけない選択肢が『現状維持』だ。
本当はたくさん選択肢があるのに、その中から『現状維持』を選択し続けるから変われないんだ。
『過去の経験』が『今の自分』を決めると考えたら、そりゃ現状維持が居心地いいに決まってるわ。


もし「選んだ覚えはないぞ!」と言う人がいたら、その人は
現状維持を無自覚に選んでいる。
流されて生きている人は選んでないんじゃなくて、流されることを毎日選んでいるのね。


原因論は、
人生を「一本の線」のように
考えてしまうんだ。
赤い線が人生だと思えばいいよ。
関心も過去の方に向かってるわね。


もし過去にトラウマがあって、それにこだわって強化してしまうと、
『過去』から『今の自分』につながる線が太くなってしまって、さらに変わるのが難しくなるんだ。


過去に縛られないから、今の自分の目的によって生き方を選べるのね。


目的論で生きるという選択肢をね。

トラウマは存在しない

だけどその状況が続くと、人はトラウマを理由にして目の前の問題から逃げる癖がついてしまうんだ。
そして逃げ続ける自分をトラウマを使って正当化しているうちに、
どんどんトラウマの存在が大きく強くなっていって、最後には‥‥
つまり『過去』から『今』に続く線の延長線上を生きてしまう。


トラウマを作り出すというのはそういうことなのね。
最初は本当のトラウマだけど、それをいいわけに使い出したら‥‥
そのトラウマは、問題から逃げる自分を正当化するために、
いいわけとして作り替えられたトラウマということになるのね。


トラウマがそれを邪魔しているなら取り除いた方が良いよね。


目的論で考えるなら、トラウマは目的を達成するために作り上げた、ただの手段だ。
そんなものは存在しない。


トラウマを亡き者にできる。


アドラーは人に「変われ」って強要しているのではないからね。
変わりたいなら目的論で生きよう
と前向きな提案をしているんだ。
生き方は人それぞれなんだから。
変わりたいのなら、まずは考え方を変えないといけないという事ね。


すこしだけ例を挙げておくよ。
YOUTUBE【ゆっくり解説】
原因論→目的論
4つの例
1、仕事を頑張れない
良い上司に恵まれなかったから(原因)
仕事がうまくいかない(結果)
目の前の仕事ができなくても仕方ないんだ
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
目の前の仕事から逃げるために(目的)
過去の上司のせいにしている(言い訳)
過去の上司と今の自分は関係ない
今、目の前にある仕事を頑張ろう
2、友達が作れない
小学生の時に
友達に裏切られたショックで(原因)
中学生になっても友達ができない(結果)
関係を深められないのは仕方ないんだ
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
友人関係で傷つくことから逃げるために
(目的)
過去の友人のせいにしている(言い訳)
過去の友人と今の自分とは関係ない
裏切られることを恐れず、目の前の友達に
積極的に関わっていこう
3、勉強したって無駄だ
親の学歴が低いから(原因)
エリートコースを歩めない‥‥(結果)
親からの教育が悪かったから
勉強できなくても、仕方ないんだ
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
勉強から逃げるために(目的)
親の学歴が低いせいにしている(言い訳)
親の学歴は今の自分とは関係ない
結果がどうあれ勉強を頑張ろう
4、したくて浮気したんじゃない
誘われたから(原因)
浮気してしまった‥‥(結果)
自分から誘ってないし、仕方なかったんだ
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
浮気をした責任から逃げたいから(目的)
誘った相手のせいにしている(言い訳)
誘われたとはいえ受け入れたのは自分だ
許してもらえるように行動を改めよう
切り替えるには勇気が必要
自分を変えたいと思ったら原因論ではなくて目的論で考える。
でもこれって、簡単なことじゃないような気がするわ。


今までの生き方を捨てるわけだから簡単じゃないよ。
とても勇気の要る決断だね。
目的論を選べると知っても、それを選ぶ勇気がすぐに湧いてくるとは思えないわ。


まずは「目的論」を知る。
これは大切な第一歩だ。
この段階で、目的論で生きることを決断できる人もいる。
でもみんながみんなそうではない。
確かにその通りだよ。
どんなに勇気を振り絞っても、どうしても出来ない人はいると思う。


勇気をくじかれている人は、どうやったら勇気を補充できるのか?
恐怖に負けず、問題に立ち向かう考え方に切り替える勇気は、どうしたら得られるのか?
ただの説教おじさんよ。


でも今日は話が長くなってしまったから次回にしようかな。


目的論は、生き方のすべてに関わる大事な考え方で、これからの話にも出てくるからよく覚えておいてね。
次回を動画で確認
次回に進みます
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