アドラー心理学入門

アドラー心理学⑬【良い劣等感】と【悪い劣等感】のイメージ図

階段

 

今日のポイント

4種類の劣等感を
 イメージで理解する

 

YOUTUBE【ゆっくり解説】

 

 

階段を上る男性
 

今回はイメージ図の解説だから肩の力を抜いていこう。

4種類ある劣等感の話を、わかりやすく図を使って説明するからね。

前回は深くて長い話で疲れたから、かんたんに復習できたら助かるわ。

 

前回の内容

優越性の追求
アドラー心理学⑫「悪い劣等感」は他人との競争を生んで敵を作る

続きを見る

 

よし。じゃあさっそく見ていこう。

まずは『最初の劣等感』のイメージ図だよ。

 

最初の劣等感の図

最初の劣等感の図

 

 

これが最初の劣等感のイメージ‥‥

自分より優れている他人を、見上げているような状況ってことね。

『理想の自分』は出てこないのね。

そうだね。これは劣等感を感じた最初の瞬間だからね。

まだ理想の自分を作るヒマはない状況だよ。

他人より劣っている自分に気づいて、あんなふうになりたいって思った瞬間ね。
そう、比べてるのは自分と他人だけのシンプルな劣等感だ。

他人をみてあんなふうになりたいと思って努力しても、階段をのぼり切るまで劣等感が続いてしまう。

よくある劣等感ね。
すぐ上に他人がいるなら努力する気も起きるけど、あんまり差があると最初の1段目が苦痛だよね。
努力してのぼっても「まだここかよ」って感じちゃいそうだわ。
まぁ、劣等感まみれになってのぼり切る人もいるだろうから、絶対に悪い劣等感だ、とは言えないね。
そうね。
苦しんでのぼる人もいるわね。

でものぼるのがつらい階段だわ。

うん。劣っている自分を受け入れてない状況だからね。

視線は他人にしか向かっていない。

目的地が他人のレベルそのものになってるから、のぼり切るまでの階段が、全て劣等感のままだ。

でも視線は上を向いてるから悪いことばかりじゃないってことよね?
そのとおりだよ。

劣等感は自分を成長させてくれる大事な感覚だからね。

視線が上を向いているのが「優越性の追求」ということだね。

『最初の劣等感』は自分を成長させてくれるものだけど、その成長は苦しみをともなうということね。
さっさと目的地に到達できるなら問題ないんだけどね。

劣等感はさまざまな形があるし、レベルの差もある。

残念ながら、目的地に到達できない時間が長くなると、人は必ずこの状況に耐えられなくなるんだ。

そして違う道を歩もうとする。

それが前回の内容ね。

劣っている自分を受け入れる

劣っている自分を否定して逃げる

劣っている自分を否定して強がる

完璧だね。

最初の劣等感に耐えられなくて、その3つのどれかの道に進むんだ。
 

劣っている自分を受け入れる
『良い劣等感』

否定して逃げる
『劣等コンプレックス』

否定して強がる
『優越コンプレックス』
 

この3つのうち、逃げたり強がったりするのは、成長を邪魔するから悪い劣等感だという話をしたね。

 

劣等感の図2

 

劣っている自分を否定するっていうのは、わかりやすく言うとどういうことなの?
そこは大事だよね。

じゃあもう一度『最初の劣等感』の図を見てみよう。

 

最初の劣等感の図

 

 

この自分がいる「現在地」を否定するってことだよ。

他人より劣るこの位置に、自分がいるのが許せないってことだね。

本来ならこの位置にいたくなかったら、階段をのぼる努力をしないといけないよね。

でも、「努力してのぼっても劣等感が続くし、目的地まで遠いし疲れた‥‥」

こんなふうに心が折れて、努力する勇気がくじかれた時に、階段をのぼらず違う場所に移動しようとする。

こんなレベルにいるのはイヤだ。

かと言って、階段をのぼる努力をするのも、つらいからイヤだ。

そんな状況ね。

そういう状況になったときに、

「こんなのは本当の私じゃない」

「本当の私は、あんな人に負けるはずなんてない」

こんなふうに強がると、優越コンプレックスに陥ってしまう。

そのイメージ図がこれだよ。

 

YOUTUBE【ゆっくり解説】

 

 

優越コンプレックスの図

 

優越コンプレックスの図

 

 

うわー。
他人と張り合う為に嘘をつくのね。
階段なんて無視してしまうんだよ。

頭が良いふりをしたり
金持ちのふりをしたり
仕事が出来るふりをしたり‥‥

前回話した『知ったかぶり』も、この図に当てはまるんだ。

程度は軽いけどね。

これって『本当の自分』はどこにいるの?
『現在地』のの後ろに隠して、見ないようにしているんだ。

この人にとっては、『嘘の自分』が本当の自分だからね。

実際は『現在地』にいるんだ。

努力の方向を間違えてるわね。

階段をのぼるんじゃなくて、他人と同じレベルにいる『ふり』をすることに、意識が向いちゃってる。

『理想の自分』も『他人』と同じところにいるわね。

この状況になってしまうと、自分を成長させることよりも、

他人にどう思われるか?
他人からどう見られているか?

そんなことばっかり気にして、本当の自分を隠し続ける。

『本当の自分』がばれないように、他人の目ばかり気にして、自分らしい生き方なんてできない。

わたしは他人と比べて
勝ってるのか?負けてるのか?

そんな「競争」の状態にいるから
優れた他人は常に「敵」になる。

たとえ「勝ってる」と思っても、いつ抜かされるかびくびくして過ごしてるから、他人に貢献するなんて発想は出てこない。

他人の幸せは喜べない。

他人と良い関係を作るのは困難だ。

自分の現在地を認めずに強がると、不自由で成長しない生き方になっちゃうのね。

そして他人をとみなしてしまう。

負けてると感じる相手は妬んで、勝ってると感じる相手の成長に恐怖を感じる。

優越コンプレックスに陥ってしまうと、そんな生き方になるんだ。
「強がる」場合はわかったけど、劣った自分を否定して「逃げる」場合はどうなるの?
その場合は劣等コンプレックスだ。

だからこんなイメージ図になるよ。

 

劣等コンプレックスの図

劣等コンプレックスの図

 

 

どこかに逃げようとしてるわね。
劣等コンプレックスは、他人より劣っている『現在地』にいる自分が許せなくて、その場から逃げるんだ。

そして、ただ逃げるだけでは負けを認めることになってしまうから、

「逃げて当然だ」と思えるような、ありもしない理由を作り出す。

ありもしない理由を根拠にして、

「これは負けじゃない」
「逃げて当然なんだ」

こんなふうに自分を納得させる。

「A」だから「B」できない。

そんな言い訳をする「原因論」の世界に逃げ込むということね。

そうだね。

ここでも『理想の自分』は『他人』と同じレベルに立っている。

自分が他人より劣る「現在地」にいることは受け入れられない‥

かと言って劣等感を感じ続ける階段をのぼり切る勇気はない‥

かと言って逃げる自分も許せない‥

そんな八方ふさがりの中で生まれるのが『逃げる言い訳』なんだね。

そしてその『言い訳』は、逃げる自分を正当化するために都合よく作られた「嘘の言い訳」ということだ。

他人をだますのが
『優越コンプレックス』

自分をだますのが
『劣等コンプレックス』

こんな見方もできるわね。

おお!
その発想は無かったよ。
たしかにそのとおりだ。
話の流れで思いついただけよ。

2つの『悪い劣等感』はなんとなく理解できたわ。

そろそろ「良い劣等感」のイメージ図を見せて欲しいんだけど。

あせらなくてもちゃんと見せるよ。

他人より劣っている自分を素直に受け入れる「良い劣等感」

そのイメージ図がこれだよ。

 

良い劣等感の図

良い劣等感の図

 

 

なるほどね。

自分が『現在地』にいることをしっかり受け入れているから、そこがスタートラインになるのね。

スタートラインから一段でものぼれば、小さいけど目的を達成することになって、成長を感じられる。

『理想の自分』を目標とした、一段一段に達成感のある階段だね。

悪い劣等感の人が『劣等感』を感じながら努力するのに対して、

良い劣等感の人は『達成感』を味わいながら努力できる。

目の前の目標に集中できるからのぼりやすい階段だよね。

一段のぼったら、次の目的地はすぐ目の前にあるしね。

たしかに『最初の劣等感』は矢印がすごく長いわね。

『良い劣等感』は矢印が短くて、すぐ行動に移せそう。

 

最初の劣等感の図

良い劣等感の図

 

長い階段をのぼり切りたいと思っても最初にのぼるのは一段目なんだ。

上の方ばかり見てると目の前の一段がおろそかになりがちだ。

いちばん重要なのは、実は目の前の一段なんだよ。

やりたいことがあるのに行動を起こさない人って、一段目をに手を付けるのをためらってる感じよね。

上ばかりみてると最初の一段目がバカバカしく思えるけど、

そもそも、その一段目をのぼらなかったら上には行けないのよね。

そのとおりだね。

上ばかり見てたら悪いことを考える人も出てくるよね。

二段飛び、三段飛びを考えてカンニングとかしたりね。

途中の努力をすっ飛ばすのね。

テストの点数が高い『嘘の自分』を演じるってことだから・・・

カンニングは優越コンプレックスになるのかしら?

そのとおり。

逆の劣等コンプレックスだったら、言い訳を考えて勉強から逃げる。

『良い劣等感』だったら普通に勉強してテストを受けて、その結果をそのまま受け入れて次のテストに進むだろう。

努力が達成感につながりやすくて、他人と敵対しないのが良い劣等感って感じね。
そんな感じの理解で十分だよ。

達成感を得られたら、それが自信となって次の努力につながるんだね。

今日の話はここまでにしよう。

次回はいよいよ性格は変えられるという話をしていくよ。

『横の関係』の話からはじまって、『縦の関係・劣等感』と、だいぶ話が進んだわね。
他人との間に『横の関係』を築くための話が続いてるね。

性格を変える話が終わったら、自分の現在地を受け入れて良い劣等感へ進む考え方を話そうと思ってるよ。

『共同体感覚』を身に付ける為には、自分を受け入れる話は絶対に必要なんだ。

もう少しでたどり着けるよ。

アドラー心理学の最終目標ね。

『共同体感覚』

早くそこまで行きたいわ。

 

次回に進みます

性格は変えられる
アドラー心理学⑭性格は変えられる

続きを見る

劣等感をマスターする

劣等感・意味の記事サムネイル
【劣等感の意味とは?】心理学・哲学・仏教などから正しく学ぼう

続きを見る

 

お気軽に何でも御質問ください
解説して欲しい本・お悩み相談なども受付中

 

 

オススメしたい本

◀  【嫌われる勇気】の続編
大ベストセラー【嫌われる勇気】の
内容を、さらに具体的な行動に落と
し込んだ本です。
横の関係に関しては、前作よりも
こちらの方が濃い内容です。

幸せになる勇気  amazonリンク

 

◀  最強のアドラー心理学本
言わずと知れた、大ベストセラー。
サイト管理者の人生を変えてくれた
本です。自由・幸福・教育など‥
人生の様々な場面で活躍する考えを
知ることが出来ます。

嫌われる勇気 amazonリンク

 

「嫌われる勇気」の解説

読書
アドラー心理学『嫌われる勇気』を要約して5行でまとめる

続きを見る

 

 

-アドラー心理学入門

Copyright© mikotoblog.com , 2022 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.