アドラー心理学入門

アドラー心理学⑳幸せに生きる為に必要なこと/他者貢献とは?

幸せってなに?

 

今日のポイント

共同体感覚と幸せの関係

 

共同体感覚は3つの行動で成り立ちます。
 

ありのままの自分を受け入れる
無条件に他人を信頼する
見返りを求めずに他人に貢献する

 
これらが出来れば、自分がいる共同体の中に、
居場所を感じることが出来ます。

居場所を感じることは、人間の根本的な幸せ
大きく関係します。
 

「死」から遠ざかる事が出来るからです。

自立

 

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3段階の貢献

貢献

 

いよいよ共同体感覚のラストだね。
『他者貢献』の話をしていくよ。
これまでの話が全部つながる感じ?
そうだね。これまでの話に欠けていた『幸せに生きるため』の話をして締めくくろうと思ってるよ。
ふぅん。
じゃあ早速、気になることをパパっと質問していくわよ。

他者貢献って具体的にはどういう行動なの?

簡単に言うと、見返りを求めずに、他人の役に立つことだよ。
他人の役に立つと どうなるの?
自分は共同体の役に立つ人間だという『貢献感』を得られるんだ。
貢献感を得るとどうなるの?
自分には能力があると感じられるから、自信がついて、ありのままの自分を受け入れやすくなる。

『自信』は、自分を変えるための勇気にも直結する。

そういえば『自己受容』の話の時にも言ってたわね。

自信がない人は、ありのままの自分を受け入れるのが難しいって。

 

自己受容
アドラー心理学⑮ありのままの自分を受け入れると、他人を仲間と思える

続きを見る

 

そのとおりだね。

他者貢献ができれば、自己受容しやすくなるんだよ。

そして、共同体感覚にさらに一歩近づくことができる。

 

共同体感覚

 

他人に貢献できれば、自分を変えるための勇気も手に入るの?
そうなんだ。

アドラー心理学では、何をするにしても勇気が必要になる。

原因論から目的論に考え方を切り替える時も、縦の関係から横の関係に生き方を切り替える時も。

自分を受け入れる時も。

他人を信頼する時もね。

そういう話が出るたびにわたしは、「勇気が出ない人はどうしたらいいの?」って聞いてた気がするわ。
当然そこが気になるよね。

その質問に対しての一番の答えが他人に貢献することなんだ。

勇気を補充するには共同体感覚を身に付ける必要がある。

他者貢献は共同体感覚の中でも、最も直接的に勇気を得られるんだ。

自己受容にもつながるし、勇気も得られるんだから『貢献感』ってすごく大事なのね。
アドラー心理学は『貢献感』を得るために存在する、と言っても過言じゃないかもしれないね。

今日までの話は、すべてこの貢献感につながってくるからね。

見返りを求めずに、他人の役に立つことができれば、その大事な貢献感が得られるのね?
簡単に言うとそういうことだね。

まぁ、言葉にすると単純に聞こえるかもしれないけど、なかなかそううまくはいかない。

他人に貢献するには段階がある。

仕事・交友・愛

この3つの段階だね。

仕事・交友・愛‥‥
それって人生の課題じゃないの?

人生の課題

おお、あまり触れてこなかったのによく覚えてるね。
ちょこちょこ話題にあがってたじゃない。

たしか、共同体感覚を身に付けつつ勇気を補充しながら、この人生の課題に立ち向かわないといけないって聞いた気がするわ。

そうだね。

幸せに生きるためには、どうしても避けられない課題がある。

それが『仕事・交友・愛』という3つの課題なんだ。

 

共同体感覚と人生の課題

 

逆に考えると、この3つの課題を乗り越えないと幸せになれない。
そうなの?幸せって人それぞれだと思うんだけどな‥‥

 

幸せとは死から遠ざかること

幸せって何だろう

 

たしかに『幸せ』ってすごいあやふやな表現だよね。

「幸せって何だと思いますか?」ってみんなに聞いて回ったら、いろんな答えが返ってきそうだよね。

うんうん。
でもアドラー心理学では『幸せ』について、はっきりとした答えを用意しているよ。

人間なら誰でも持っている、心の奥底に秘めている『恐怖』。

これを減らすことが『幸せ』につながると考えるんだ。

みんなが持っている恐怖?
死ぬことへの恐怖だよ。
あー、それは誰でも怖いわね。
人間にとって、死ぬことが一番の不幸だと考えれば、幸せがどういうものなのかもわかってくるね。
うーん‥‥

こんなこと言うと平和ボケだって怒られるかもしれないけど、わたしは『死』を身近に感じたことがほとんどないわ‥‥

まぁ、今の日本人だったら、ほとんどの人がそういうリアクションになるだろうね。

戦争もしていないし、今日食べる物にも困る人は少ないね。

うん。
生きていくことだけを考えたら、どうにかなる人がほとんどだと思う。
日本は豊かで、安全な国だからね。
まさか、日本人はみんな幸せだ、なんて言うんじゃないでしょうね?

たしかに食べる物にも住む所にも困る人は世界に大勢いるけど‥‥

そう言って、きみが今日から幸せを感じて生きていけるならそれでもいいんだけどね。

残念ながら、そうじゃないよね。

うん。残念ながらね。

死の危険を身近に感じなかったら、それだけで幸せっていうのは極端すぎる気がするわ。

 

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ひとりぼっちは危険

ひとりぼっち

 

もちろん、アドラーが言いたいのは、そんな単純な事ではないよ。

人間は、これまでの歴史の中で「死」からなるべく遠ざかるために、いろんな努力をしてきたね。

食べ物、飲み物、着る物、住む所なんかに困らないように、文明を発展させてきた。

そうね。
命をおびやかすような獣も、身の回りから排除した。
うん。
動物を狩ったり、草や木の実を食べて生きていた時代から比べたら、人間はとても安全になった。

死を感じることが少なくなった。

そして、その安全な状態が続いて、それが当たり前だと感じている。

いまのわたしがそんな感じね。
ぼくも同じだ。
安全なのが当たり前になっている。

ここで考えて欲しいんだ。

安全になったことによって、人間の心の中から、大昔にあった恐怖は消えたんだろうか?

飢え死にする恐怖
凍死や熱射病で死ぬ恐怖
獣に殺される恐怖‥‥

うーん、残ってるような、残っていないような‥‥
ふふ、わからないよね。
ぼくも正直言うとわからないよ。

身近に無い恐怖だから、自分の身に降りかかるのは想像しにくいね。

なによ、答えがあるんじゃないの?
アドラー心理学では、大昔から続いた恐怖は心の奥底に残っていると考えるんだ。

ぼくもそう考えてる。

でもきみが納得しないと意味がないから視点を変えてみるよ。

この世界でひとりぼっちになってしまう恐怖はどうかな?

それは飢え死にする恐怖よりイメージしやすいわね。

孤独になることへの恐怖は、わたしの心の中に絶対あると思うわ。

ひとりは寂しいし、心細い。

この「孤独への恐怖」は、大昔から人間が持っていた恐怖とつながっているんだよ。
どういうこと?
大昔、人間はひとりでは生きていけなかった。

弱い動物を狩って、強い動物からは逃げる。

食べ物が尽きたら、病気でも狩りをしないといけない。

住む所も武器も自分で作る。

一瞬でも気を抜いたり判断を間違ったら、天候や獣に殺される。

こんな状況を抜け出そうと思ったら、手段はひとつしかないよね?

・・・他人と協力する?
そう。

何百万年もの経験から、人間は心の奥底で『ひとりで生きること』が危険であることを知っている。

群れから見放されたら、死が待ち受けていることを知っている。

だからひとりになることを恐れる。

死にたくないから、他人と助け合いたいと願い、他人との共存を望む。

・・・。
まぁ、ここまで深く考えこまなくても、自分が赤ちゃんの時にひとりで生きる恐怖は味わってるはずだよ。
あー、そうね。赤ちゃんは絶対にひとりで生きていけないわ。

ひとりぼっちが怖くて泣きわめいて親を呼んだりしたでしょうね。

大人になったぼくでも、猛獣がいるような山奥で、ひとりでサバイバルなんて無理だね。

ひとりで生きられたとしても、それは大勢の他人が作ってくれた文明社会があるからで、ただの勘違いだ。

完全にひとりぼっちで、頼れる仲間がいなかったら無理ね。

すぐ死んじゃいそうだわ。

ちょっと理屈っぽい話が続いちゃったね。

結局、ぼくが言いたいのはこういうことなんだ。

人間はひとりでは生きていけない。

だから、

他人と協力して生きていくことを、
心の奥底で強く望んでいる。

その考え方、なんとなくわかってきたわよ。
ありがとう。
ここまでの話に同意してくれたら他者貢献の話に戻れるよ。

 

貢献感が幸せにつながる

貢献

 

えーっと‥‥他人に貢献するには3つの段階があるのよね?
仕事・交友・愛の3段階だね。

この3つの段階の貢献は、『人生の課題』に直結しているんだ。

『人生の課題』っていうのは、生きていく上で避けられない課題だって言ってたわね。

乗り越えないと幸せになれない。

そう。逃げずに立ち向かって、乗り越えて、幸せになるんだ。
どうやって乗り越えていくのがいいのかな?
その方法が「貢献」なんだ。

人生の課題に立ち向かって乗り越えるというのは、

それぞれのレベルの課題で他人に貢献するということなんだね。

仕事レベルの他者貢献   
交友レベルの他者貢献   
愛レベルの他者貢献   
そうそう、そんな感じ。

人間は心の奥底で、他人と協力して生きることを強く望んでいる。

だから、共同体の一員となって、自分の居場所を確保することに、安心と幸せを感じる。

なるほど。

自分の居場所を確保しようと思ったら、共同体にとって役に立つ人間にならないとね。

そのとおり。

他人の役に立って「貢献感」を得て、自分の居場所を感じることが人間にとっての幸せなんだ。

はっきり言い切ったわね。
幸せ  イコール  貢献感
アドラーはそう言ってるね。
アドラー心理学の最終目標は、共同体の中に自分の居場所を感じる共同体感覚を身に付けること。

貢献感があれば、私はここにいてもいいんだと思えるから、

居場所を感じられて、共同体感覚も自動的に身に付くというわけね。

他人への貢献感が、共同体の中に居場所を感じさせてくれる。

その感覚が、共同体感覚だ。

貢献感を得ることができれば、自分が価値のある人間だと感じるから勇気も得ることができる。

勇気を得られれば、さらにレベルの高い課題にチャレンジできる。

そして、より深く共同体感覚を身に付けることができる。

つまり、より幸せに生きられる。

 

共同体感覚と人生の課題

 

ついに最終目標まで来た感じね。

仕事レベル、交友レベル、愛レベルの貢献ができるようになって、

貢献感を得られれば幸せになれる。

そうなんだ。

表面的な幸せは人それぞれだよね。

良い車に乗る
アイドルのような恋人をつくる
高価なバッグを買う
おいしいものを食べる

手に入れたら、すぐにしぼんでしまうような幸せは、挙げだしたらきりがないはずだ。

だけど、本当の意味での幸せ‥‥

根本的な幸せは「貢献感」なんだ。

 

今日のまとめ

幸せって何?

 

3段階の貢献の話は次回に回して、そろそろ今日のまとめをしようか。
そうね。今日出てきたキーワードは、おおまかには5つかしらね。

貢献 人生の課題 幸せ
共同体感覚 勇気

そんなところだね。

まずは人間にとっての『幸せ』とは何か?ということだね。

人間はひとりでは生きていけないから、他人と協力して生きていくことを、心の奥底で強く望んでいる。

だから、共同体の一員として自分の居場所を感じることが、人間にとっての根本的な幸せになるのよね?

そのとおりだね。

そして、自分の居場所を感じるためには他人に貢献しないといけない。

共同体にとって、役に立つ人間だと思えるようにならないといけない。

貢献感を得ないといけない。

共同体感覚は、共同体に自分の居場所があるという感覚。

だから、貢献感を得て居場所を感じられれば、共同体感覚を身に付けることになる。

同時に、幸せを感じられる。

わかりにくかったら、幸せ貢献感共同体感覚は同じと考えてしまっても良いかもね。

ちょっと極端だけど。

それはわかりやすい考え方ね。
そして貢献には3つの段階がある。
仕事・交友・愛の3つね。
この3つは、幸せに生きるためには避けられない『人生の課題』だ。

3つ全てが、ひとりで出来るような課題じゃない。

どれも共同体の中での話だから、それぞれのレベルで他人に貢献することが必要になる。

仕事の課題に立ち向かうには、仕事レベルの他者貢献。

交友の課題に立ち向かうには、交友レベルの他者貢献。

愛の課題に立ち向かうには、愛レベルの他者貢献が必要なのね。

そういうことだね。

『幸せ・貢献感・共同体感覚』を同じものと考えるなら、それぞれに3つのレベルがあることになる。

他人の役に立つレベルが、仕事レベルから交友レベルに上がれば、幸せも貢献感も共同体感覚も、同時にレベルアップする。

なにかしらの貢献感を得られれば、自信が生まれるから勇気も手に入る。

その勇気を使えば、次のレベルの他者貢献に進めるってわけね。

そうだね。

日々の生活の中で、心を折らずに人生の課題に立ち向かうのは、継続的に勇気を補充できないと難しい。

勇気を補充しつつ、人生の課題に立ち向かい、乗り越えたら勇気を補充できて、また課題に立ち向う‥‥

アドラー心理学はいそがしいわね。

まったくもってそのとおりだよ。

でも立ち止まって『人生の課題』から逃げてしまったら、いつまでたっても幸せにはなれないんだ。

幸せになりたいなら、あきらめずに他人に貢献して、課題を乗り越えて自分の居場所を作れってことね。
簡単に言うとそんなところだね。
それで、次回はどんな話になるの?
他者貢献のレベル1、仕事の課題に立ち向かう話をしていくよ。
幸せに生きる為の、具体的な話に入っていくのね?
そうだよ。
話が複雑になるから今日は省いた『人生の目標』の話も絡めて、

幸せに生きたい人が知っておくべきことを詳しくお伝えしていくよ。

人生の目標

 

次回に進みます

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