今日のポイント
愛する人は自分で決める
アドラー心理学の「愛」を解説します。
残念ながら「運命の人」は登場しませんが、
「愛する人」は自分で決めることができます。
YOUTUBE【ゆっくり解説】
二人で幸せになるのが愛の課題

「愛」の話で締めくくるよ。


「交友の課題」の次のステージだ。
交友の先に愛が待ち受けてるって。

前回の内容
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アドラー心理学㉓共同体のみんなと仲間になるための唯一の方法
続きを見る

共同体のみんなと、仲間になれるように努力するのが交友の課題だ。
そこからさらに一歩進むと、愛の課題を乗り越えられるんだ。


交友は「相手の幸せ」
愛は「ふたりの幸せ」を追求する。


だから、相手の幸せを追求することになる。
共同体のみんなへの貢献だね。


自分と相手、つまり「ふたりだけ」の共同体の話なんだ。


本当の幸せを手に入れる


本当の意味での「幸せ」を感じられるようになるんだよ。
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アドラー心理学⑳幸せに生きる為に必要なこと/他者貢献とは?
続きを見る


本質的な幸せを感じられる。
そう簡単には乗り越えられない課題なんでしょうね。


でも「愛」の手前の「交友」の課題を乗り越えるだけでも、十分に豊かな人生になると思うけどね。
少しずつ進めばいいんだったわ。


YOUTUBE【ゆっくり解説】
愛するとは決断すること



厳しい愛を語る人もいれば、自己犠牲を愛と考える人もいる。


きみはどんな時に人を好きになる?
背の高いイケメンが優しくしてくれたら好きになる。


自分に正直に答えたら、だいたいみんな同じ答えになるはずよ。
お金持ちとか、仕事ができる人っていう答えもあるでしょうけど。


そういう人が現れたら、好きになっちゃうってことだね。






それは有り得ないわね。
運命の人と結ばれるストーリーなんて、昔からたくさんあるじゃない。


でも、否定するんだ。


運命の人はどこにもいない

「この人を好きになる」って、きみが決めるからなんだ。
人を好きになる時って、勝手に好きになっちゃうんじゃないの?
「この人を好きになるぞ」なんて決断をしたつもりはないけど‥‥


でもきみはさっき言ったね。
優しくされたら好きになるって。


すごいイケメンが現れても、相手にされてなかったら好きにならない気がするわ。


顔、性格、身長が同じであっても、優しくされたら好きになって、冷たくされたら好きにならない。


傷つきたくないからだ。


なんとも思ってなかった人に優しくされて、なんとなく気になる存在になってしまう。
・・・
今でも似たようなことはあるかも。


こんなふうに感じたから、気になる存在になっていく。
この人を好きになったらどうなるだろう?と想像をふくらませる。


ちがう女の子に優しくするところを見ると嫉妬する。


それって、
この人を好きになっても大丈夫
自分の気持ちを受け入れてくれそう
好きになっても傷つくことはない
そんなふうに思うからじゃない?
この人を好きになっても大丈夫と思うから、気になる存在になるのかもしれない。


イケメンや、年収の高い人は競争率が高いから、顔や収入以外の良いところを探して、傷つかなくて済むような相手を好きになろうとする。
好きになりたいから、その人の良いところを探すようになるんだ。
勝手に好きになってしまうんじゃなくて、好きになりたいから良いところを探す‥‥


好きになる為に良いところを探す。


優しくされて、気になる存在になったら、その人の「良いところ探し」が始まるのね。


好意的な目で見たら、みんなが短所だと感じるところでさえ、良いところに変換される。


あるきっかけで「この人を嫌いになりたい」と思うから、悪いところ探しが始まる。
今までなんとも思っていなかったことが不快に感じる。
この前まで彼氏のすべてが好みだって言ってた子が、浮気された瞬間からすべてが逆転したのを見たことあるわ。
「運命の人」が「クソ野郎」に格下げされてて笑ったわ。


浮気されて私の気持ちは裏切られた
この人は「運命の人」ではなかった
だからもう一緒にいる必要はない
離れたい
あっさり離れる為に嫌いになりたい


ぼくより「共感」の才能があるね。
嫌いになりたいから、悪いところを探すようになる
悪意的な見方をするんだから、すべてが悪いところに変換される
そして、めでたく「嫌い」になる


そんなふうに考えないと、極端な気持ちの逆転は説明できない。
たしかに、まず自分で好きになるかどうか、嫌いになるかどうかを決めてる気がするわ。
自覚はなかったけど。


無自覚に、好きになるか、嫌いになるかを決めているんだ。


人は、どんな人でも好きになれる。
他人の目を気にせず、
傷つくことを恐れなければね。


人を愛したら、楽しいこともあれば、傷つくこともある。
目の前の人を愛する勇気がないから、まだ見ぬ白馬の王子様が、いつかわたしの前に現れると期待する。


傷つくのが怖いからって、どこにもいない王子様を探すな。
まわりにいくらでも男はいるだろ、ってアドラーは言うかもね。


相性バッチリの完璧な女性が、この世のどこかにいるんじゃないかって思ってたね。
でも、いない。
いるはずがないんだ。
僕が生きているこの世界は、僕の為に存在してるんじゃないからね。
自分の都合にすべて合わせてくれる相手を求めるなんて、自己中心的すぎるわね。
恋愛の美味しいところだけを持って行こうとしてるんだから。


傷つく事を恐れずに決断する



付き合ったあとも、つらいことがあるかもしれない。
でも逃げちゃいけないんだ。
この人と一緒に幸せになるんだって決断することから「愛」は始まる。


自分の決断しだいで、どんな相手でも愛することができるはずだよ。
わたしは不潔な人を愛せる自信はないわ‥‥


できる、とは言っても、誰でも愛せるような境地に達するのは、現実的に考えると難しいだろうね。
出会いが無いって言ってる人は、決断する事から逃げてるだけだって。
自分で決める事なのに、都合のいい相手を探し回ってるだけだって。
わがまま言ってイヤなことから逃げたら、対象が絞られるのは当然よ。


傷つくことを恐れたら、得られるものも少ないんだ。


なかなか話が終わらないわね。


これが最後の休憩だよ。
次回を動画で確認
最終回に進みます
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