今日のポイント
アンパンマンの共同体感覚
今日の話題はアンパンマンです。
アドラー心理学の最終目標「共同体感覚」を
アンパンマンの行動と絡めて話し合います。
お堅い話が続いているので、今日は軽めです。
YOUTUBE【ゆっくり解説】
アドラーとアンパンマン

もし、アドラーがアンパンマンと出会ったら、どんなアドバイスをするか想像を膨らませてみよう。
アドラー心理学の最終目標、
「共同体感覚」を理解する足がかりになったらいいね。


アドラーと仲良くできるのか?
興味あるから考えてみたいんだよ。
まずは『共同体感覚』の流れをおさらいしてみないとね。

自分を受け入れているか?

無条件に他人を信頼できる
見返りを求めず他人に貢献できる
この3点から、アンパンマンの行動を考えてみようか。
アンパンマンは出来てると思うわ。


自分を大きく見せて威張ったり、逆に小さく見せて逃げるようなアンパンマンは見た覚えがないな。


他人を信頼しているか?
「無条件に他人を信頼できる」


けど、ひとつ気になるね。




確かにアンパンマンは、いきなりバイキンマンにアンパンチを繰り出すわけじゃない。
必ず「やめるんだ!」と対話を持ちかけているよね。




アンパンマンには力があるからそれで解決できるけど、もしバイキンマンより弱かったらどうなるのかな?
泣き寝入りするしかないわね。


アンパンマンの正義は、相手を打ち負かす力が有ってこそなんだ。
それだと「力が無い者は自分の意見を主張できない」ということになってしまう。
バイキンマンの言い分もちゃんと聞いて、お互いが納得できる妥協点を探し出すことが大事だよ。
バイキンマンを無条件に信頼できていたら、わかってもらえるように話し合いを続けるはずなんだ。


『交渉人』や『お坊さん』みたいな大人向けのヒーローは、すぐチャンネルを変えられてしまうだろうね。
YOUTUBE【ゆっくり解説】
自己犠牲は続かない
これはアンパンマンの一番の美点なんじゃないかな?
アンパンマンが「食べ物をあげるから代わりに~~をくれ」なんて言ってる場面は想像つかないわ。


アンパンマンは自己犠牲のキャラクターとして有名だね。
食べ物である自分の顔を分け与えて、空腹の他人を助ける‥‥
他者貢献の代表的な存在よ。


「他者貢献」は、自分を犠牲にしてはいけないんだ。
自分を犠牲にしないと、他人に貢献なんて出来ないんじゃない?


他人を助けるには、自分の時間や労力を犠牲にするね。
なにかしらのコストを支払わずに他人を助けることなんて出来ないわ。


自分の何かを犠牲にしないと、他人を助けられない。
それは真理だと思うよ。
でもね、アンパンマンは顔が無くなるほど自分の顔を分け与えると、動けなくなってしまうんだ。


もしジャムおじさんがいなかったら、アンパンマンの他者貢献には限界があるんだよ。




『お金に困っている人を助けたい』と思ったとしよう。
でも10万円ずつ分け与えていったら、9人目を助けたところで自分と相手が同じ状況になってしまう。
自分の事を考えたら、これ以上は他人を助けられない。


お金を使って自分がしたいことがどんどん出来なくなった。
それに、もし10人目に今までで最高に困ってる人が現れたとしても、これ以上どうすることもできない。
最後の10万円を渡したら、自分と相手の状況が逆転してしまう。


「続かない」
「自分の幸せが後回しになる」
アドラー心理学では自己犠牲を否定する。
自分も他人も、いっしょに幸せでないと意味が無いと考えるんだよ。


さっきの話で説明するなら、その人はお金で人を助けたかったら、
まずは自分がお金持ちになれるように頑張らないといけない。
じゃないと続かないよね。
そうすれば、自分を犠牲にせず他人に貢献できる。
他人を幸せにしたかったら、まずは自分が幸せにならないといけないってことね。


だからアドラーは、アンパンマンにこう提案するんじゃないかな?
「ジャムおじさんから、自分の顔の
作り方を教わったらどうだろう?」
アンパンマンが、自分の顔をたくさん作ってるところを想像すると面白いわね。
でもたしかに自分で作れたら、ジャムおじさんが風邪で寝込んでいても困ってる人を助けられるわ。


今日のまとめ


子供向けアニメの構成上、仕方のないことだけどね。
それを持ってお腹が空いて困っている人を探しに行く。
人を困らせる悪人がいたら、話し合ってお互いが納得できる妥協点を探っていく。
たしかにそんなアニメだったら子供の時のわたしは見ないでしょうね。




インフルエンザマン
サルモネラマン
エボラ出血熱マン とか。
いくらでも思いつくわ。


アンパンチじゃ倒せないよ‥‥
痴呆マン もいるでしょうね。
あ、アルツハイマーマン かな。
あと、がんマン とか。


それに「がんマン」は違う意味でとってしまうよ。
僕は2丁拳銃をイメージするね。
これなら拳銃持ってないでしょう?


タバコを挟んでそうだけどね‥‥
アンパンマンの作者「やなせたかし」は、従軍経験があったそうです。
つまり戦争を知る人でした。
とても貧しく、いつも食べる物に困っていて、「誰か食べ物を持ってきてくれないかな・・」と願っていたそうです。
そんな作者の願望を具現化したヒーローが「アンパンマン」です。
ジャムおじさんが健在な限り、アンパンマンは今日もお腹が空いて困っている人(作者の投影)を助けていくでしょう。
多少、考え方が違っていても、他者貢献を一番に考えるアンパンマンは、アドラーと仲良しになれるはずです。
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